大切な道具

HISTORIA Matsui

2011年06月09日 18:22

五年前に亡くなった床屋さんをやっていた親戚のおじさんに頂いた いわば形見のようなハサミです




いつも僕の床屋としての成長を気にしてくれてて「一人前になったら髪を切ってくれ」と言ってくれてたのですが 五年前はまだ修業中の身、

結局自分の成長を技術で見せる事が出来ませんでしたが おじさんのお店の後を継ぐいとこのお兄さんの提案で おじさんの大切にしていたハサミを1本いただくことになりました。


最近は使っていなかったということで けして切れ味がいい物ではなかったですが

自分が出場するコンテストには必ずそのハサミ持っていき、最後の最後に仕上げで数本だけ切るときに

使用してました


おじさんの味をそのままにと思って 研がずにいたのですが 自分の専属の研ぎ師さんと相談して

「道具は使ってこそだよ」ということで 自分仕様に研いでいただきました

 
さすがはとても信頼している研ぎ師さん ハサミコレクションのレギュラー候補に復活です


当たり前なのかもしれませんが、どんなに忙しくても、その日に使わなかったハサミがあったとしても

僕の仕事のしめは すべてのハサミのお手入れをすることです


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